2025/05/30 22:00


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上ナシ珈琲では、ハワイの恵みが詰まった100% Kona coffeeをお届けします。
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こんばんは、コーヒー豆や🫘「上ナシ」のフーテン𝓜です。

2023年8月8日から11日までハワイのマウイ島で発生した大規模な山火事は記憶に新しいところです。

このマウイ島の山火事では、102人の死亡が確認され、2,200棟以上の建物(このうち86%が住宅)が損壊、アメリカで起きた山火事としては、過去100年で最悪の被害といわれています。

特に、19世紀にハワイ王国の首都だったラハイナは、焼け野原となり壊滅状態となったそうです。

火事の規模はこの画像(@NASA FIRMS US/CANADA)からもわかります。


さて、その2年前の山火事対策などの財源を確保するため、また気候変動対策を理由として、来年2026年1月からハワイでは、ホテルなどでの短期滞在に対する宿泊税を現在の10.25%から11%に引き上げる法案がハワイ州議会で可決され、グリーン知事が署名、法案が成立しました。

ハワイのレストランでの食事やお店で物品を購入する際は、通常4.712%の州税がかかります。
日本でいえば消費財みたいな感じですね。

また、ホテルの宿泊料にはこれら州税のほかにこれまで10.25%の宿泊税が加算されてきました。
その宿泊税が11%になるわけですね。

また、宿泊税の上乗せに加え、ハワイに寄港するクルーズ運賃にも新たに11%が課されるとか。

ハワイに訪れる観光客は年間で1000万人にのぼるとされ、ハワイ州ではこれらの上乗せであらたに年1億ドルの税収増を見込んでいるようです。1億ドルの大部分は1~2年で対応可能な対策に充てられ、1000万ドル~1500万ドル(約14.3億円~約21.5億円)は長期的なインフラプロジェクトを支援する債券発行に充当される見通し。
オーバーツーリズムが問題として指摘されるようになってしばらく経ちますが、最近は日本国内でも海外からの観光客が増え、混雑、騒音、ゴミの増加、地価上昇、住民の生活への影響などが課題として挙がってきています。
オーバーツーリズムの問題は、日本国内だけでなく、いまや全世界的な問題ですよね。


国内では、混雑の代名詞ともなった京都市では、観光の振興を図る施策に要する費用に充てることを目的に宿泊税が導入されています。
ホテル、旅館、簡易宿所等などすべての宿泊者1人1泊につき、200円~1,000円(宿泊料金によって異なる)が課せられています。


広島の宮島では、日帰り客に対しては宮島訪問税(入域税)、つまり、訪問者が宮島を訪問(入域)するごとに1人1回100円支払う税が新設されています。


日本政府は、観光基盤の拡充・強化を図るための恒久的な財源を確保するために、「国際観光旅客税」を創設、船舶又は航空会社が、チケット代金に上乗せする等の方法で、日本から出国する旅客から出国1回につき1,000円の税が課されています。
2025年度は国際観光旅客税として490億円を見込んでいます。


ブータンの観光税もよく知られています。
ブータンは以前はハイシーズンの観光税は1日あたりの日本円で約35,000円前後。
高額ですが、この金額には宿泊費のほか、ガイド、国内の交通費、入場料、食費などが含まれていました。


しかし、ブータンはこれまでの仕組みを改めました。
観光税が引き上げられたのです。旅行者は観光税を日本円で25,000前後支払い、これまでは含まれていたホテルやガイド、交通費、食費などは個別に支払う形に改めたのです。その結果、以前の35,000円から倍近くになったといわれています。

観光税や宿泊税の導入の際には反対の意見も多く出されます。

観光客が減少する・・・という不安が一番大きいと思いますが、キャパを超えて受け入れれば、環境への負荷、そこに住む人の不満や利便性に問題が出ます。ちょうどいい塩梅というのが一番難しいんですな。

その塩梅を探るための1つの手段が観光税や宿泊税というわけです。

これからは観光税や宿泊税は当たり前、その金額はいずれブータン並みになっていくんじゃないでしょうか。

きっと正解は1つじゃないし、正解自体がないかもしれない。手探りしながら、観光地に行って体験をするためにはコストがかかるってことが普通になるまではもう何十年かが必要かもしれませんね。

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